技能実習制度における「監理団体」とは?

技能実習制度における「監理団体」とは?

企業自身が直接技能実習生の受け入れを行う「企業単独型」での受け入れは、海外に支社や支店がある場合など、海外との繋がりがある企業に限られているため、多くの企業は「監理団体」を通して受け入れを行う「団体監理型」の受入れを行います。

それではそもそも「監理団体」とはどのような機関で、技能実習制度においてどのような役割を持つのでしょうか?

その概要や業務内容等についてご説明いたします。

「監理団体」とは

監理団体とは、技能実習生を受入れ、その活動及び受け入れ企業へのサポート等を行う非営利団体です。

具体的には企業の依頼を受け、技能実習生の募集、受入れまでの手続きや現地での面接、受け入れ後は各企業が適正な技能実習を行っているかどうか、監査と指導を行っていきます。

また、監理事業を行う際は、あらかじめ、主務大臣から監理団体の許可を受ける必要があり、その許可については下記のような区分や受けるにあたって条件等があります。

許可区分

監理団体の許可には一般監理事業特定監理事業の2つの区分があり、それぞれ監理できる技能実習や許可の有効期間に違いがあります。
また、一般監理事業の許可を受けることができるのは、実績を積み高い水準を満たした優良な監理団体に限り、最初はどの団体も「特定監理事業」からスタートします。

区分監理できる技能実習許可の有効期限
特定監理事業技能実習1号~2号3年または5年
一般監理事業技能実習1号、2号、3号5年または7年

要件

監理団体として許可を受けるためには、以下の要件に適合する必要があります。

  1. 営利を目的としない法人であること
  2. 事業を適正に行う能力を持っていること
  3. 監理事業を健全に遂行できる財産的基礎を持っていること
  4. 個人情報を適正に管理するための措置を講じていること
  5. 外部役員または外部監査の措置を実施していること
  6. 基準を満たす外国の送出機関と、技能実習生の取次ぎについての契約を締結していること
  7. 第3号技能実習を行う場合は、優良要件を満たしていること
  8. 監理事業を適正に遂行できる能力を持っていること

欠格事由

監理団体の許可にあたっては、下記のような欠格事由も設けられています。
監理事業の適正な運営を行うために、暴力団等の反社会勢力や不正行為を行った者は許可の段階で排除されることになります。

  • 禁固以上の刑に処せられ、執行が終わってから5年が経過していない者
  • 禁固以上の刑の執行を受ける事がなくなってから5年が経過していない者
  • 技能実習法による処分等を受けて監理団体の許可を取り消されてから、5年が経過していない者
  • 出入国や労働に関する法律に関して不正や不当な行為をした者
  • 暴力団員または、暴力団員でなくなった日から5年が経過していなかったり、暴力団員等がその事業活動を支配していたり、業務に従事させていたりした場合
  • 成年被後見人や被保佐人や破産手続開始の決定を受けて、まだ復権していない者
  • 営業をしているのが未成年者だった場合の保護者が、成年被後見人だったり、被保佐人だったり、破産手続開始の決定を受けて復権を得ていなかったり、反社会的勢力の組織に関与していた場合

許可される法人形態

監理団体は上記の要件にも記載されている通り、国際協力を目的とする技能実習制度において重要な役割を果たす機関であるため、非営利団体に限られており営業行為等は禁止されています。
具体的には、商工会議所、商工会、中小企業団体、職業訓練法人、農業協同組合、漁業協同組合、公益社団法人又は公益財団法人等、省令で認められた法人形態に限定されます。

監理団体の主な役割

団体監理型の受入れでは、監理団体がその責任と監理の下、技能実習制度の趣旨に合致した適切な技能実習を行うという役割を担います。
主な役割は以下の3つです。

監理・指導
技能実習計画に基づき技能実習が実施されているかどうか、実施状況を確認し、技能実習が適正に進められるよう企業等を監理・指導する。
技能実習制度の趣旨の理解と周知
受入れ企業が技能実習生を安価な労働力と考えることを防ぐため、技能実習制度の趣旨が国際協力、国際貢献にあることを理解して、 受入れ企業・送出し機関に対して周知する。
監査・報告
3ヶ月に1度、定期監査を行い、実習生1号については1ヶ月に1回の定期巡回にて実習実施機関に対し監査を行い、その結果を地方入国管理局に対し報告する。

監理団体の主な業務

定期監査

監理責任者の指揮の下、3ヶ月に1度、実習実施者となる企業への監査を定期的に行います。
監査後の結果は実習実施者の住所地を管轄する機構の地方事務所・支所の指導課に監査報告書と監査実施概要を提出し報告します。

 臨時監査

3か月に1度行う監査のほか、技能実習計画認定の取消事由のいずれかに該当する疑いがあると監理団体が認めた場合は、臨時監査を直ちに行うことが必要となります。

訪問指導

1号技能実習の場合は、監査とは別に訪問指導を行います。
監理責任者の指揮の下、1か月に少なくとも1回以上、監理団体の役職員が実習実施者に赴いて技能実習の実施状況を確認するとともに、認定された技能実習計画に基づいて技能実習を適正に行わせるよう必要な指導を行います。

訪問指導を行った場合は、指導の内容を記録した訪問指導記録書を作成し、事業所に備え付けなければなりません。また、この訪問指導の書類の写しは、事業報告書に添付し、年に1度機構の本部事務所の審査課に提出する必要があります。

実習生の受入れに係る業務

技能実習生を受け入れ技能実習が開始されるまで、監理団体は送り出し機関とも協力し、様々な業務・手続きを行います。

送り出し機関の選定と契約
技能実習生を送り出す、現地の送り出し機関の選定と契約を行います。 日本に駐在事務所を置き駐在員が配置されているか、管理費は適正か、日本語教育の水準はどうか、等、慎重な選考を行った上で選定・契約をする必要があります。
送り出し国での面接同行
送り出し機関が企業のニーズにあった実習生候補を選別し、受け入れ企業は現地でその候補に対し現地で面接を行います。監理団体はこの面接に同行しサポートやアドバイス等を行います。
受け入れ企業の技能実習計画作成に対する指導
技能実習生を受け入れる企業は、技能実習計画を作成し外国人技能実習機構から認定を受ける必要があり、監理団体はこれに対して策定及び指導を行います。
技能実習生の入国手続き
地方入国管理局に申請を行い入国許可を得る等、技能実習生の入国に関する手続きを行います。
入国後講習
入国直後は、企業に配属される前にこれからの日本での生活に備え、座学や現場見学による一定期間の講習を行うことが義務付けられています。座学での主な内容は日本語、日本での生活一般に関する知識、入管法、労働基準方等技能実習生の法的保護に必要な情報等があります。

技能実習生の保護・支援

慣れない日本での生活の中で、技能実習生が実習実施者に相談できないような問題や困りごとを抱えるケースもあるため、監理団体は技能実習生からの相談に母国語で応じられる体制の確保が義務化されています。
また、相談を受けた場合は実習実施者と連携を取り、適切に対応しなければなりません。

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